4時に起きる。夏とはいえ、さすがにまだ暗い。
睡眠時間はたった3時間なのだが、興奮?はたまた緊張?のせいかスムーズにベッドから出れた。
今日は10年ぶりにグループライドに参加する。とは言っても集合場所に顔を出して、参加者たちを見送るだけだ。
そのことをグループLINEで表明したら、古参メンバーである軍曹が早めに来て雑談でもしようと提案してくれた。ありがたい。俺もみんなと話したかったんだ。
10年も経つとメンバーの新陳代謝が起こる。俺が知ってるメンバーの多くは幽霊部員化してるだろうし、現在アクティブなメンバーのほとんどと会ったことがない。
当然、今日のグループライド参加者は初対面の人ばかりだ。人見知りの俺は、それだけで緊張してしまう。ゲスト参加者は毎回こういう気持ちだったのか。
しかし同時にワクワクしている。実に10年(もしかしたら8年くらいかも?)ぶりなんだ。10年間待ち望んだ時間。これが楽しみでなくてなんというのか。
だから3時間睡眠でも起きれた。
家族を起こさないように、物音を立てないように、細心の注意を払ってベランダからチャリを運び出す。サイコンやライト、ドリンクボトルを取り付け、ヘルメットをかぶり、サングラスを装着する。
4:45、いざ出陣。
自宅から今回の集合場所までは40分ほど。バッチリ予習済みだ。
境川サイクリングロードを北上していく。心なしか、いつもよりスピードが出ている。
この時間、すれ違うローディはいても、この道を北上するローディはほぼいない。みんな江ノ島方向へ行く。すれ違いざまに会釈を欠かさない。
チームジャージを着ていこうと思ったが、やめた。自分が持っているのは最初期のバージョンで、格安メーカーにオーダーしたせいか、もう縫い目がボロボロ。流石に着るのは憚られる。
この際だから、最新版のチームジャージを購入するのもありか。
そんなことを考えながら走っていると、向こうからオレンジ色のジャージを着たローディが走ってくる。安全マージンを確保して左側に寄る。
すれ違いざまに、「リーダー!」と声を掛けられる。
慌てて振り返ると、オレンジのローディが引き返してくるではないか。その長身からオキタクさんだと気づく。
オキタクさんは、俺不在の間、ロードロを取りまとめ、引っ張ってくれていた最古参メンバーの1人で、もはや実質的にリーダーである。
10年ぶりに再会した喜びと、わざわざ迎えに来てくれた心遣いか嬉しくて、テンション爆上がりだ。
雑談しながら走っていると、あっという間に集合場所に着いた。まだ誰も来ていない。
しばらくすると軍曹もやってきたので、3人でいろいろ語る。
曰く、メンバーの多くはディスクブレーキで、リムブレーキのフレームに乗ってる人の方が少数派であること。なんならディスクブレーキ2周目の人もいるとか。
曰く、メンバーは70人以上にもなっているとか(驚)
曰く、一番元気なのは50代で、いまや30代で若手なのだとか。メンバーの中には孫ができた人もいるらしい。
などなど。まるで浦島太郎になったかのような気分になった。俺もオッサンになったわけだ…。
そうこうしているうちに続々と他の参加者が集まってきた。一緒に走ったことがある人、グループLINE上でしかお見かけしたことない人など、いろいろな人にあいさつする。
初対面の人の中には、富士ヒルプラチナやゴールド、全日本チャンプの人がいたりしてビビる。
あれ?おかしいな…どこかの強豪チームの練習会に迷い込んでしまったのか??
以前、「今のロードロはかつてのロードロとは違いますよ」と誰かに教えてもらった気がするのだが、なるほどこういうことか。
自分が思いつきで立ち上げたチームがこんなに大所帯になり、こんなに強い人たちが参加してくれるようになったことに、謎の感動を覚える。
俺なんかでは一瞬でちぎれてしまい、一緒のパックで走るなんて到底無理だろうが、こうやって同じ空間にいられるだけでも光栄だ。
参加者がいっぱいいて、1人ひとりとじっくり話す機会が取れなかったのは残念だけど、また次回参加する時の楽しみとしてとっておこう。あまり話せなかった皆さん、次回お会いした時はぜひロードバイク談義させてください。
この日のグループライドの目的地はヤビツだったので、みんなが出発するのを見送って帰るか、もしくは10〜15分くらい一緒に走って途中離脱するつもりでいた。
ところが、なんと主催者のヅミさんが俺に気を遣ってくれて、藤沢経由にルートが変更に! おかげで1時間半くらいみんなと一緒に走れることになった。
オキタクさん班とヅミさん班の2つに分かれ、俺はオキタクさん班で行く。俺に気を遣って明らかに抑えめのペース。まるで介護。介護引きだ。
人と走るのは10年ぶり。当然、集団走行のスキルは消え去っている。走行ラインはふらつくし、手信号の出し方も出すタイミングもすっかり忘れてしまっていた。
走り始めた直後に立ちゴケしそうになり、今日の目標を立ちゴケ・落車・追突しないことに定める。
途中、調子に乗って先頭に出てスピードを上げたり、信号が青になった瞬間に急にスピードを出したりしたら、後ろを走っていた軍曹にやんわりと嗜められる。マナー違反らしい。
かつてのように、青信号→全力アタックみたいなアホなことをする奴はもういないようだ。チームとして成熟したということか。
ロードロがいい意味で常識的なチームになっていることを知り感動した。いかん、今日は感動しっぱなしだ。
みんなとのスキル差、マナー差、知識差がかなり大きい。まるで浦島太郎。
ロードバイクに乗り始めて12年くらいになるが、実際にロードバイクに乗っている期間はまだ2〜3年くらいしかないので、俺はチームで一番歴が浅い人間だ。テンションが上がりっぱなしで、すっかりそのことを忘れていた。
俺よ、いくら嬉しいからといって調子に乗るんじゃない。
そんなこんなで、茅ヶ崎のセブンイレブンまでみんなと一緒に走れた。
ヅミさん、本当にありがとうございます。こんなツチノコ級の幽霊部員のためにルートを変更してくださって。おかげで1時間半もみんなと一緒に走ることができました。
軍曹からは、藤沢集合でも良いと言われた。マジか!? お、お言葉に甘えて、藤沢集合のライドを呼びかけてみようかな…。
10年もブランクある人間を温かく迎え入れてくれたロードロメンバーには感謝しかない。おかげでロードバイクに対するモチベーションやズイフトのモチベーションが上がったし、グループライド復帰が現実的な目標となった。
ただいきなり丸一日参加は流石にまだ難しいので、当面は半日参加を目指して、家庭と仕事と育児をどうにかこなしていきたい。
あと、俺のように幽霊部員の中には、復帰したいけど気後れして参加に二の足を踏んでいる人もいると思う。
そういう人でも気楽に参加できる雰囲気がロードロにはあると今日参加して思ったので、気にせず参加表明したらいいんじゃないだろうか。
あるいは俺を誘ってくれ。幽霊部員同士ポタリングしようぜ!
というわけで、10年ぶりのグループライドレポはこれで終わり。またね。